アウトドア バイク

トランスポーターを持つことで広がる遊びの幅

オフロードバイクに乗っていると、いつかはトランスポーターが欲しくなります。もちろん林道ツーリングだけならトランポは必須ではありません。しかし自宅から林道までの移動が快適であることや、車中泊できることで広がる行動範囲、そして怪我や故障のリスク回避など、トランポがあることでもっとオフロードバイクを楽しむことができるのです。

そしてレースになるとさらにトランポが重要です。もちろんトレールバイクの自走でもオフロードコース走行やレース活動はできますが、トランポがあればナンバーのつかないレーサーを所有することもできますし、洗車問題や宿泊、荷物の運搬などがとても快適になるのは間違いありません。

今回は全日本クロスカントリー選手権JNCCに出場しているライダーさんに「突撃、自慢のトランポ拝見」をしてみました。こうしてゲレンデの頂上からパドックを見下ろすと、本当に様々なトランポが集まっているのがわかりますね。定番のハイエースからピックアップトラック、ミニバンまで、それぞれのスタイルに合わせて様々な工夫が凝らされた車両ばかりでした。

親子で快適に車中泊できる10年モノのハイエース

林兼司さん、英人さんはJNCCを中心にレース活動を親子で楽しんでいます。愛車のハイエースに時にはチームメイトと相乗りでバイクを3台積んで遠征することもあるのだそう。「このクルマはもう10年になりますね。ついこの間、外装を全部塗り替えました。ヒッチキャリアを付けたりトレーラーを引っ張ったりして、積載方法を工夫しています」と兼司さん。

バイクを積載した時に固定するためのタイダウン。左右から何本か引っ張れる構造になっていると、複数台積んだ時でも安心ですね。

さらに荷室がバイクがいっぱいになってしまった時はヒッチキャリアを装着し、そこに荷物を詰めた箱を載せることで積載量を増やしているのだとか。

そしてやっぱりフルフラットなベッドキット。親子とはいえ、息子の英人さんももう21歳。普段はお父さんが下の段にマットを敷いて寝ているとのこと。

車中泊の時には外の灯りを防いでくれるカーテンが必須。また、走行中に冷房の風が荷室に逃げてしまうバンタイプでも、カーテンを引くことで冷気を運転席に閉じ込めることができるのです。

窓に貼り付けた板からはこのようにテーブルが出現。主に英人さんの朝食に使われるそうですよ。

床に板を敷いてフラットにするのはトランポの定番なのですが、林家ではさらにその上にプラ板を敷き、隙間をテープで埋めています。こうすることでオフロードレースでドロドロになったバイクを積んでも汚れるのは上のプラ板だけで、高価な床板は綺麗なままというワケです。

車中泊時はエンジン式の発電機を外で動かして、クルマのエンジンをかけなくても電気を使うことができます。

車中に家庭用コンセントを増設。

お湯を沸かしたり電子レンジを使ったりできちゃいます。お昼ご飯の時間には林さん親子だけでなくチームメイトも電子レンジを求めて集まってきていました。

運転席の頭の上に収納スペースを増設。こちらもハイルーフバンでは定番カスタムです。

もちろん荷室の上の空きスペースも有効活用。この棚にはヘルメットがすっぽり収まります。

運転席周りは兼司さんの趣味でカーボン調に統一。

長時間運転にはやはり左だけじゃなく右側にも肘置きが必要ですね。

FUN-Dクラスにエントリーした英人さんはクラス6位に入賞。おめでとうございます! やはりフルフラットなベッドキットで熟睡できた成果でしょうか?

ベッドキットは緊急用!?
キャンピング仕様のハイエースでも、やっぱりホテル泊

FASTHOUSEのハットが似合うのは小松誠一郎さん。林さんと同じくハイルーフ・ワイドのハイエースですが、また少し違った工夫が見られました。

やっぱりフルフラットになるベッドキットはしっかり搭載。ですが、「基本的に車中泊はしません。やはりホテルのベッドに比べたら寝心地は悪いですからね。ですが、会場によってはホテルがすごく遠かったり、予約が取れないこともあるので、このベッドキットはあくまで緊急用なんです」と小松さん。こんな立派なベッドキットを「緊急用」と言い切ってしまう、この贅沢さがたまりませんね。

しかし「このクルマを作ってもらった時に、家族4人で北海道に車中泊キャンプに行きましたが、最高でしたよ」と、バイクレースではなくキャンプ用としてベッドキットを活用していました。

こちらはタイヤハウスの隣にサブバッテリーを2つ設置。クルマのエンジンをかけずに冷暖房が使えて、こんなの、車中泊し放題じゃないですか……。

 

 

もちろん空きスペースを活用した収納棚もバッチリ。蓋付きなので、クルマが揺れても物が落ちる心配はありません。

ヘルメットは棚に置かずにUNITのヘルメットハンガーを活用していました。

UNIT
ヘルメットハンガータイプB
¥1,595(税込)

本来ヘルメットを収納できるはずの棚は現在は小物置き場に。やはりオフロードバイクのコースは荒れた道の先にあることが多く、ここに収納するとクルマが揺れた時にヘルメットや棚が傷ついてしまうことがあるそうです。また、レース後に洗えないまま積むと泥で車内が汚れてしまうため、現在の活用法になったそう。

さらに下にハンガーやS字フックを吊り下げられるバーをDIYで増設。

そしてやっぱりフロアパネルの上には床材を重ねて保護。「やっぱりレース後に洗えないままバイクを積むと汚れちゃいますから。乾いていたらまだいいんですけど、マディの日のレースは最悪。レースして疲れてると、そこまで気を遣えないのでそのまま積んじゃって、クルマが泥だらけになっちゃって後始末が大変なんです」とのこと。

バイクを複数台積むときはバイクの種類や積み方によって引っ張る位置を変えたいため、このようにフックの位置を調整できるようになっています。この日も仲間と一緒に2台積みしてきたそうです。

そしてこんな日差しの強い日には、ハイエースの後部ドアに装着するこの日除けがありがたいですね。また、雨の日には雨風はもちろん、ドアの接続部から入ってきてしまう雨水を防ぐ効果もあるそうです。

さらになんと、ドアを閉めるとでっかく「BELL」! 「ダートバイクプラス瀬戸店でたまたまこのタペストリーを見つけて、目隠しにちょうど良いのではと思って購入しました。中が見えなくなるし、ちょっとバイク乗りアピールができるのも気に入っています」と小松さん。

ぜひ今度はBELLのヘルメットもお試しください(笑)。

内側はこんな感じで固定していました。

フロントバンパーは汚れが目立ちにくいように塗装&加工。そしてバンパーガードも装備。「ゾンビが出てきたらこれで倒すんだよ!」と豪快に冗談を言う小松さん。また、コース付近はどうしても地面の凹凸があるため、お腹を擦らないように少し車高も上げてあるそうです。

小松さんは上位クラスのライダーを抜き去る走りでFUN-Bクラス3位(総合7位)入賞! 次はクラス優勝ですね!

やっぱりピックアップトラックはかっこいい!

この箕輪スキー場大会では他の会場に比べてピックアップトラックのトランポが多いような印象を受けました。その中からお一人、半谷尚政さんのタンドラを紹介しましょう。

見ての通り、ピックアップトラックはめちゃくちゃかっこいいんですけど、ハイエースやキャラバンなどのバンタイプに比べると屋根がなく、レースで使うことを考えると少し不便に思えるかもしれません。しかし、そんなことは関係ないのです!

レース後に泥の付いたバイクを載せて荷台が汚れてしまっても、上から水をかけて洗うだけなので、そういう意味ではバンタイプよりも楽なんだそうですよ。荷台を覆うようにベッドライナー塗装を施工。

バイクを固定する際にフロントタイヤを押し当てるプレート。やっぱりこれがないと大切なクルマがどんどん汚れていってしまいます。

タイダウンはベッドライナーに空いた穴から両サイドのフックにアクセス。

運転中に荷物を落とさないように荷台に載せる物は最小限かつ、重量のあるものに限定。そうでなければ箱に入れて縛るなど工夫しましょう。ウエアや装備などは後部座席に箱を積んで運搬しているそうです。

梯子をかけるときも傷つかないようにゴム板を噛ませてるなど、大事に乗っていることが伺えました。

「最初はハイラックスに乗っていて、そのあとはアルファードでトレーラーを引っ張ってて『いつかはタンドラに乗りたい』と思っていたんです。僕は福島県在住なんですけど、そんな時に東日本大震災があって、『人生一回きりだからやっぱり好きな車に乗りたい』と、奥さんに許可をもらって新車で購入し、それから10年乗っています。ピックアップトラックは外から丸見えですから、バイクは極力キレイにして積んでいます。道で見た人が1人でも『カッコいい』と思って興味を持ってくれたら嬉しいですよね。ただでさえモータースポーツはバイクというだけで悪い印象を抱く人が多く、なかなかスポーツとして見てもらえませんから……」と半谷さん。

半谷さんはCOMP-Aクラスに出場。クラス13位、総合37位で見事フィニッシュ。箕輪スキー場で一番の難所「NOコントロール」にて。

コスパ最強! N-VANをトランポ化

N-VANをトランポにしていたのは石田浩さん。

「前に乗っていたのはホビオだったんですけど、それだと2列目のシートを外して、さらにバイクを積む前にサスペンションを縮めてあげないとゲートを通らなかったんですよ」と石田さん。N-VANは後部座席だけでなく助手席を外してしまえば、フルサイズのマシンもそのまま積めるんだそうです。

床にはやっぱり二重にシートを敷いています。リブ付きのゴムシートは積んだものが滑らないノウハウなんです。

もちろん壁際の隙間スペースはしっかり活用。純正アクセサリーの荷掛けバーと100均で購入したワイヤーネットを使って様々なものを収納しています。

このようにワイヤーネットと窓の間に小物を収納しているんですね。

反対側はケミカル類や細かいものをたくさん積載できるようになっています。実用性抜群!

何やら見覚えのある桶の下に敷いてあったのは100均で売っている滑り止めシート。これだけで運転中に荷物が動いて転がっちゃうリスクが大幅に減らせるそうですよ。

ルーフの内側にはデッドニングシート(吸音材)を全面貼ってあり、オーディオの音も良くなるし、宿泊の際には雨音や他のテントの宴会の声なども気にならなくなるのだそうです。

石田さんは施工中の写真をアルバムにしてクルマの中に保管してくれていました。床には断熱材シートを貼ることで冬の車中泊を快適に。

ブレーキキャリパーはN-BOX用のブレンボにカスタム。径が大きくなって制動力も増えるし、ベンチレーション効果が高く、下り坂が続くような運転でもフェードしにくいそうです。確かに、JNCCはスキー場で開催されることが多く、帰り道の下り坂では「エンジンブレーキ使用」の注意看板やブレーキが効かなくなってしまった時の避難場所をよく見かけます。

石田さんはFUN-Cクラス26位。

NV350キャラバンを快適トランポにするなら「MIGRATRAIL(ミグラトレイル)」

さて、ここまで実際にレースをしているライダーの皆さんが使っているトランポを紹介してきましたが、トランポ、欲しくなっちゃいましたよね?(笑) ダートフリークが新しく立ち上げたブランド「MIGRATRAIL(ミグラトレイル)」からはハイエースと同等クラスの日産、NV350キャラバンをトランポ化する時に便利な製品がたくさんリリースされていますよ。

MIGRATRAIL
フロアパネルキット
¥56,650(税込)
カラー:ナチュラルオーク
サイズ:全長約190cm
セット内容:トップシート、ベースパネル3分割、ステンレスプレート、ノンスリップ、接続用ダボ、各種ビス類

後部座席を畳んだ状態で荷室の床をフラットにできるフロアパネルキットです。床が平らなのでバイクを積載しやすく、他の荷物も積みやすくなります。トップシートには耐久性の高い硬質シートを採用し、傷がつきにくくなっていますが、やはりJNCCライダーのみなさんがやっていたように、上にもう一枚マットのようなものを敷くと、綺麗な状態を維持できると思います。

MIGRATRAIL
サイドボックスキット
¥51,150(税込)
カラー:ブラウンオーク
サイズ:全長166cm×奥行32.5cm×高さ34cm
セット内容:化粧合板、カップホルダー、組立用アングル、接続用ダボ、各種ビス類、ローラーキャッチ、車体取付け用ホルダー

バンタイプのクルマをトランポにする際に気になるのは、タイヤハウス。このサイドボックスキットはそのタイヤハウスを覆い隠し、小物入れとして活用できるようになっています。乱雑になりがちな荷室内をスッキリとさせ、椅子としても活用できるようになっています。ドリンクを置くためのカップホルダーまで装備。

MIGRATRAIL
フリップベッドキット
¥62,150(税込)
カラー:ブラックレザー
サイズ:全長183cm×幅57cm×高さ約38cm
セット内容:フリップベッド、取付け用ビス

サイドボックスキットに取り付けることができるベッドキット。4ナンバーの標準サイズのバンに装着可能。バイクを積んだまま展開でき、折り畳んで壁際に収納することが可能です。成人男性1人での車中泊ならこちらで十分かも。

MIGRATRAIL
フリップベッドホルダーキット
¥3,080(税込)
カラー:ブラック
バンド長さ:31cm

フリップベッドキットを折り畳んだ時に倒れないように固定するためのホルダーキット。

MIGRATRAIL
フルフラットベッドキット
¥67,650(税込)
カラー:ブラックレザー
サイズ:全長183cm(3枚合計)×幅76cm(最大部)
セット内容:ベッドパネル×3枚、ベッドフレーム、取付用金具

フリップベッドキットと合わせてフルフラットになるベッドキット。車体右側にベッドフレームを設置し、3枚のベッドパネルを組み合わせて荷室全体をベッド化します。パートナーや小さい子供と一緒など、家族での車中泊を快適にしてくれますよ。

フロアパネル、ベッドキット、収納などはトランポを快適かつおしゃれに乗りこなすには必須アイテムと言えます。NV350をトランポ化したいと考えている人はまずはこちらのこちらのミグラトレイルで揃えてみてはいかがでしょうか?

  • この記事を書いた人

アニマルハウス

世界でも稀な「オフロードバイクで生きていく」会社アニマルハウス。林道ツーリング、モトクロス、エンデューロ、ラリー、みんな大好物です。

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