瀬戸市

「宿は、街に依存する」宿泊、喫茶、土産、案内。瀬戸を楽しむための場所

カフェならコーヒー、ショップなら物を買うことを目的として訪れますが、宿は泊まることが目的とは限りません。観光や仕事など、宿泊の前後を街で過ごす、街ありきな業界だからこそ、今、宿はまちづくりの中心になっています。

「街でどういう風に滞在したら面白いのか。街づくりのためにではなく、宿のために必然的に考える」こうして生まれたのが「ますきち|宿泊・喫茶・土産・案内」です。

ますきち|宿泊・喫茶・土産・案内

愛知県瀬戸市仲切町22
営業日:木金土日および大型連休
TEL:080-4614-5325(16時〜22時)

https://seto-masukichi.com

ゲストと瀬戸を繋ぐ場

1軒の古民家を改修し、2018年にオープン。街を周回するための宿泊、瀬戸のものやイベントを行う喫茶、土産品のコラボ販売、本の出版やWEBを通しての街案内。4つの要素を軸にするますきちは、ホテル、というよりも、瀬戸を楽しむために訪れる場所として存在していました

中に入るとカフェスペースが広がり、平日は木金18時〜21時半、土日は15時〜21時半で喫茶が開かれています。

6部屋の個室と2つのドミトリー、シャワールームやトイレが完備され宿泊が可能。初めは相部屋を中心に運営していましたが、コロナの影響も受け、2022年3月25日に2階に個室タイプもオープン。

また、共同スペースでは自由にくつろぐことができ、漫画やボードゲームなど、1人でも大勢でも楽しめるアイテムがたくさん。地元の方によるイベントも開催され、ゲスト同士のみならず、瀬戸とゲストを繋ぐ交流の場にもなっています。

「うちとしてはカフェを行いながらイベントで地域の人と交流ができる面白味があるので、そこを生かしつつ、部屋ではプライベートがあるというバランスでやっていきたいなと思っています」と語るますきちのオーナー南さん。ゲストに宿での過ごし方や瀬戸の美味しいお店を紹介している様子からは、ますきちとゲスト、瀬戸とゲストなど、全てのつながりを大切にしている気持ちが感じられます。

自ら手がけた改修。ここからつながりは広がっていった

「地元が瀬戸で、大学は北海道の大学に行っていました。卒業後の進路に悩んだ時に宿に興味を持ちました。熊本の阿蘇のゲストハウスに泊まった時に、街の規模感が心地よく、面白いなと感じて。宿は滞在時間が長いことや街での楽しみ方を提案できるということもあって、始めたいと思いました」

「最初は住み込みでゲストハウスで働きたいと思っていましたが、調べている中でどうやってゲストハウスができるのかがわかってきて。空き屋やクラウドファンディングがあるのなら自分でやった方が良さそうだと思ったのが、大学4年生の夏。やるなら地方都市で伝統産業があるところが良いと思って、それが地元(瀬戸)でした」

新卒で宿を始めることを決意した南さん。物置状態だった古民家を自身の貯金とクラウドファンディングで改修を始めました。

壁はSNSや近所の人に協力を呼びかけワークショップで塗装。イスは学校でいらなくなったものをもらうなど、人とのつながりを広げながら、ますきちは完成していきました。

個人が緩やかにつながる街、瀬戸

「あなたは何を作っている人なの?」

南さんが瀬戸を歩いていると、街の人にこう聞かれたことがあったそうです。この質問は陶芸や美術、個人でものを作る人が多い瀬戸ならでは。

「最近は物を作っている若い方が引っ越してきたり、お店を開く人も増えてきています。チェーン店はないけど個人でやっていく、というのが瀬戸の面白さ。これは昔から焼き物を作ってきたという土壌があるからできていることだと思います」と南さんは瀬戸の魅力を語ります。

「みんな自分を表現することや自分のお店に集中しているからこそ、人に対してある程度無頓着なところがあって、そこが僕にとって心地よいです」古くから続く伝統と新しい文化が混在している瀬戸。人やものが入れ替わる中で、その変化を受け入れてきたからこそ作られた魅力がありました。

緩やかにつながる線の中の点

日常がチェーン店みたいな楽しみ方だとしたら、旅先は個人商店のような、関係性がある楽しみ方。そこを変えていったのが、私がしたい宿の形ですね」宿は宿泊することだけが目的ではない。このことを南さんが一番に感じ、人や街とのつながりを大切にしていました。

「街の中心になっているとは思っていなくて、緩やかに繋がる中の点だと思っています。資金のない小さな宿であればあるほど、宿だけのコンテンツを上げていっても限界が来る。そうなったときに、街とのつながりの中でどうやっていこうという発想になることが多いです。宿泊する方と話す中で、街でどういう風に滞在したら面白いのかというのが、街作りのためにではなく、自分の業務のために考えることがあり、それが続いた結果、街との関係性ができて、端から見たらまちづくりだったり、地域の拠点になっているのかなという風には思います」

ますきちから瀬戸スラムパークまでは車で15分ほど。庭ではバーベキューができるスペースもあり、仲間と早めに集まって土曜日は瀬戸を満喫、日曜日は走りに行く、という楽しみ方もできちゃいます。瀬戸とのつながりを深める新たな週末の過ごし方として、ぜひ訪れていただきたいです。

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アニマルハウス

世界でも稀な「オフロードバイクで生きていく」会社アニマルハウス。林道ツーリング、モトクロス、エンデューロ、ラリー、みんな大好物です。

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