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なぜ人気なのか? 絶大な支持を得ているSCOTTフューリーゴーグルの秘密

SCOTTのゴーグルの中でも特に人気の高いフューリーゴーグルに注目。その人気の理由を探ります

ライダーにとっての「視界」

そもそもゴーグルは目を保護するためのもの。特にオフロードでは、砂埃や泥、飛び石や木の枝など障害物が多いため、それらに耐えうる強度を持ったゴーグルのレンズが採用されています。一方で、ゴーグルをかけるということは視界にレンズを一枚挟んだ状態になるため、レンズの歪みや光の反射などによって視界のクリアさ、良し悪しが決まってきます。特にモトクロスやエンデューロなど、路面状況を見極めながら走るオフロードバイク競技において視界の悪さはライディングに大きく影響するため、レンズへのこだわりを持っているライダーも少なくありません。

ゴーグルメーカーのSCOTTは、1970年代からモトクロスゴーグルを作り続けている老舗であり、時代が変化する中でも常に人気を集めてきました。SCOTTが展開するモトクロスゴーグルは大きく分けて、最上級モデルのプロスペクト、ハイエンドモデルのフューリー、エントリーモデルのプライマルの3つ。今回注目するフューリーは3つの中でミドルレンジにあたりますが、機能性は最上級モデルのプロスペクトと同等でありながら、お手頃な値段で手に入る、コストパフォーマンスも高いものとなっています。

https://www.dirtfreak.co.jp/special/ridehack/?p=606

プロスペクト深堀り記事はこちら↑

プロスペクト譲りの機能性の高さ

SCOTT

フューリーゴーグル

¥15,950 (税込)

カラー : ブルー/グリーン/グリーンクロームレンズ等

フューリーゴーグルは、最上級モデルであるプロスペクトの技術を継承しており、例えば、レンズは同じ形状のものを使用しています。プロスペクトにはあるアウトリガーがフューリーにはついていないため、2つのフレーム形状は異なるものの、レンズによる視界の広さは同じ。つまり、フューリーゴーグルは最上級モデルと同等のワイドな視界を確保しているのです。

オフロードを走る時は前だけではなく、全方位の状況を確認しつつ、的確なラインを見つけていきます。ヘルメットを被り、ゴーグルをかけるとかなり視界が狭くなるため、その中でいかに広い視界を確保するかはライディングの安全性も高めることにも繋がります。

スコット シングル レンズ プロスペクト/フューリー ピンククロームレンズ

スコット アンプリファイアーレンズ ゴールドクローム

レンズの種類が豊富なのも魅力。一般的にはクリアレンズのみ付属しているゴーグルが多いですが、SCOTTはクロームレンズやスモークがかったダークグレイレンズなど、さまざまなレンズがオプションとして揃っています。フューリーゴーグルはプロスペクトゴーグルとレンズを共有している分、例えばプロスペクトゴーグルに付属しているレンズをフューリーに使用したり、プロスペクトのみ標準装備のアンプリファイアーレンズも、フューリーなら装着することができます。

また、レンズには両端に2つずつ、計4つのピンがついています。マディコンディションの対策としては、レンズにフィルムを重ねる「ティアオフ」がありますが、オプションパーツを使用すれば、フィルムを巻き取るタイプの「ロールオフ」も使用できるようになっています。

一般的にティアオフを固定するピンは2つなのですが、フューリーゴーグルは4つのピンで固定するため、ティアオフをレンズにピッタリと貼ることが可能。泥などがフィルムの間に入って視界が悪くなるということも防いでくれます。一方、ロールオフはフィルムを一枚ずつ剥がす手間なく視界をクリアにすることができ、環境保護のために使い捨てを禁止としているエンデューロのレースなどでも活躍します。一般的に、ロールオフを使用する場合はロールオフに対応したゴーグルを買う必要がありますが、SCOTTは4つのピンにロールオフキットをつけるだけ。レースやコースの路面状況に応じて、ゴーグル1つでオールマイティに使えます。

激しいルーストにも耐える、レンズロックシステム

SCOTTのエントリーモデル、プライマルゴーグルや、他メーカーのゴーグルは、フレームの溝にレンズの出っ張りをはめるかたちで取り付けます。一方、SCOTTのプロスペクトゴーグルとフューリーゴーグルに採用されているレンズロックシステムの場合、レンズの穴にフレームの出っ張りを通し、上から押さえつけるようにレンズを固定します。

一般的な固定の仕方だと前を走るバイクから激しいルーストを受けた衝撃でレンズが外れてしまう、なんてこともありますが、レンズロックシステムの場合は上から固定されているためズレに強く、ルーストや飛び石が当たってもレンズが外れる心配はありません。特にスピードが出て、受ける衝撃が強くなるレースシーンでの安心感が抜群で、より実践的な作りと言えます。

プロスペクトゴーグル

フューリーゴーグル

なお、構造を比較してみると、フューリーの方がシンプルな作り。肌に触れる部分はフリース素材が使用されており、付け心地が良いのも嬉しいポイントです。フィット感が十分にあるため、額から流れる汗が目に入る心配もありません。

他にも、フォーム部分には、吸湿性の高い3層フォームが採用されています。ゴーグルは目元に密着するため着用時の蒸れが気になるアイテムでもありますが、汗をしっかり吸収し、蒸れを抑え、レンズの曇りを防いでくれます。

ヘルメットとの相性はスッキリ

ベルトの幅が、幅広で作られているプロスペクトと比べると細めなので、ヘルメットとの相性を見てみるとかなりスッキリした印象になります。また、アウトリガーがついていないため、視界は広い方が良いけど見た目はスッキリさせたい、という方はフューリーゴーグルがおすすめです。

初心者から上級者までオールラウンドに馴染む

改めてフューリーゴーグルの特徴を探ると、最上級モデルの機能性を継承しつつ、初心者にも上級者にも馴染みやすいフレンドリーさが見えてきました。ゴーグルの選ぶ基準は価格や機能性、デザインなど人によってさまざま。機能性と価格、両方のバランスの良さが、フューリーゴーグルを人気商品にしている理由であることがわかりました。

  • この記事を書いた人

アニマルハウス

世界でも稀な「オフロードバイクで生きていく」会社アニマルハウス。林道ツーリング、モトクロス、エンデューロ、ラリー、みんな大好物です。

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