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日本最高峰の場で活躍する ZETA Racingのリアルレーシングパーツ

ダートフリークが開発・設計をしているオリジナルブランド ” ZETA Racing(ジータレーシング) "は全日本モトクロス選手権に出場するライダーをサポートしています。今回、ZETA Racingのパーツを実際に使用するライダーやメカニックにインタビュー。その魅力や使用感を伺いました。

お話を聞いたのは、ヤマハ/ホンダ/カワサキの各ファクトリーライダーのメカニックの方々、ロワーリングリンクを使用する道脇右京選手、ZETA Racingパーツで外装を仕上げる鈴木涼太選手です。インタビューをする中で、全員が口をそろえて語ったのはZETA Racingパーツの「耐久性」と「整備性の良さ」でした。

ファクトリーで唯一ZETA Racingのハンドルを採用

YAMAHA FACTORY RACING TEAMは、全日本モトクロス選手権に参戦するファクトリーの中で唯一ZETA Racingのハンドルバーを採用しています。同ファクトリーから全日本モトクロス選手権IA1クラスに出場しトップを争う富田俊樹選手と渡辺祐介選手のメカニックはその固さに魅力があると話します。

富田選手メカニック:辻さん

「ZETA Racingのハンドルバーを選んだ理由は、富田選手がヤマハに移籍する前に使っていたバーの形状に一番近いのがZETA Racingのハンドルバーだったからです。ポジションや絞り、固さが好みに合っているそうです。

セッティングとしては傾きや絞りを微調整しています。高さは特に変更なく、一般的な高さ。長さは左右短く切って調整を施しています。スタンダードに近いセッティングをしていますね。

ハンドルバーは、しなりすぎるとハンドル操作に影響が出てしまいます。他のメーカーのものも試した中で、固すぎず高すぎず、スタンダードに近い特徴を持っているZETAのハンドルバーが一番扱いやすかったんです。今まで使ってきて折れるなどのトラブルもないので、耐久性にも信頼をおいています」

渡辺選手メカニック:小関さん

「ハンドルバーは ZETA SX3ハンドルバー MX-414を使用しています。固すぎず柔らかすぎない特徴を持っている上に、扱いやすく耐久性もあります。

渡辺選手は身体が小さいこともあり、ハンドルバーの長さはトータルで30mmほど短くしています。高さはそんなに調節していないですが、ハンドルの傾きをセンターから倒し気味にすることで合わせています」

ハンドルバーはバイクを操るために重要なパーツ。硬さ/柔らかさ/長さなどメーカーによっても特徴はそれぞれです。ライダーによって好みは大きく異なりますが、同製品のスタンダードに近い固さと耐久性が、ライダーのライディングに貢献していました。

好みに合ったブレーキ/クラッチレバー

Team Kawasaki R&Dから参戦する能塚智寛選手。ピボットレバー ブレーキ/クラッチフロントディスクガードを使用しています。レバーもハンドルバー同様、太さや長さによって使用感が大きく変わるもの。その中でも能塚選手はZETA Racingのレバーが好みだそう。

能塚選手メカニック:浜川さん

「元々能塚選手がZETA Racingのレバーの形状が好きということで使用しています。レバー関係は好みがはっきりとしていて、長さが短めの3フィンガーが好みに合っているようです。セッティングで大きな調整はしていませんが、雨の日は泥がついても滑らないよう、レバーにテーピングを巻いてグリップ性能を高めています。可動式なので、転倒時も折れることがないですね」

また、フロントディスクガードによる効果も実感しているそう。

「フロントディスクガードは常時つけています。泥はけが良いのでマディ時は特にこのZETAパーツに頼っています。また、泥が乾いてきた時はフロントディスクに詰まりやすいので、ガードを使用することでタイヤの回転時における抵抗が少なくする効果が感じられます」

「性能の良さと耐久性で選んだ」

Honda Dream Racing Bellsから全日本モトクロス選手権に出場する大倉選手と大城選手。2022年からIA1に参戦し始めた2人は、ZETAのピボットレバーMXハンドガードホールショットデバイスを使用しています。

大倉由揮選手メカニック:伊藤さん

大城魁之輔選手メカニック:佐藤さん

「ZETA Racingのレバーを選んだ理由は転倒した時に壊れないから。よっぽどのことがない限りは曲がらないし壊れないです。握り心地も良いので選びました」と耐久性と使用感の良さを感じている様子。

また、セッティングについては「2人とも短めのレバーを使っています。レバーの位置としては、大城選手は遠すぎず近すぎず、ノーマルな位置を好んでいます。一方、大倉選手はすごく近め。こういうところをZETA Racingのものは調整ができるので良いですね」と整備のしやすさについても言及。

さらに、ハンドガードについて「ハンドガードの幅が調節できるので手もマスターシリンダーも守ることができます。石が多いコースだと飛び石によってダメージを受けやすいので、しっかり守れる安心感があります」

転倒時の衝撃にも耐え得る耐久性と整備のしやすさ、ガードの機能性がライダーやメカニックへの安心感に繋がっているようです。

ロワーリングリンクでギャップが走りやすくなる

IA1クラスを走る道脇選手はZETA Racingのロワーリングリンクを使用しています。足つき性を向上させるアイテムですが、使ってみるとギャップの走りやすさも感じたと話します。

道脇右京選手

「身長が低いので足付き性の向上を目的にロワーリングリンクを使用し始めました。使ったところ感触が良くて使い続けています。足つきの良さだけでなく、ギャップも走りやすくなりました。リンクを下げない状態だとギャップを走った時にバイクが跳ねてしまうのですが、リンクを下げることでスイングアームが立ち、ギャップへの当たりが優しくなるんです。これが走りやすさにつながって調子も良くなりました」

ギャップによってマシンが暴れてしまうと、失速や転倒、疲れやすさにもつながります。これらのデメリットを防ぐことができるというのは、ライダーにとって嬉しいポイント。

カラバリ豊富な外装パーツで見た目の変化を楽しむ

普段はJNCCに参戦している鈴木選手。今回参戦した2022年全日本モトクロス選手権第2戦では、IA1クラスで唯一250ccで参戦し注目を集めました。使用しているZETA Racingパーツはハブ/スポーク/ニップル/スプロケット/ハンドガード/レバー。全日本モトクロス選手権の前の週にJNCCの大会があったため、マシンをエンデューロ仕様からモトクロス仕様に急いで変えたと言います。

鈴木涼太選手

「まず全日本モトクロス選手権に向けて外装を変えました。今までは白色の外装でヤマハ感を無くしていましたが、今回はヤマハの青を目立たせる外装にしようと思い、Z-WHEELのハブやニップルを青に変えました。カラバリが豊富にあるので自分好みに仕上げられる楽しさがありますね」

また、エンデューロとモトクロスの両方を走るライダーだからこその観点も。

「エンデューロのレースはハンドガードをつけることが義務となります。ZETA Racingのアントラーハンドガードは、リプレースメント用のバーエンドキットがあるので、エンデューロの時はクローズドエンドをつけて、モトクロスの時はオープンエンドに付け替えています。他のメーカーだとクローズドエンドとオープンエンドが個別で売られていますが、ZETA Racingはオプションパーツで付け替えが簡単なので、整備のしやすさという点からも魅力的だと思います」

インタビューを通して見えてきたのはZETA Racingへの信頼の高さでした。荒れた路面/マディコンディション/転倒など、過酷なレース環境下で使用しても壊れない耐久性やライダーに合わせて調節ができる整備のしやすさなど、全員がレースを通してその良さを実感し信頼をおいていました。

  • この記事を書いた人

アニマルハウス

世界でも稀な「オフロードバイクで生きていく」会社アニマルハウス。林道ツーリング、モトクロス、エンデューロ、ラリー、みんな大好物です。

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