バイク パーツ メンテナンス

セロー250のチェーントラブルにさようなら。レーシングクオリティへアップデート!

名車セロー250は、とてもよくできたトレールバイクです。だいたい何でもそつなくこなし、足付き性も良好。旧型の225は、もう少し尖ったコンセプトで「二輪二足専用マシン」と言わんばかりの玄人な仕上がりでしたよね。

そんなセロー250ですが、当然トレールバイクならではの悩みも。どうしても、ディープなオフロードへ漕ぎ出そうとすると、いくらか問題点がでてきます。そのうちのひとつがチェーン問題。まず、スプロケットを選べる範囲が極端に少ないのです。需要が少ないこともあるでしょうし、スプロケットがハブダンパーと兼ねていることから、強度が必要であり、価格が高くなってしまうことがその理由でしょう。それと、スタンダードの貧弱なチェーンガイドは、木の根やワダチでひっかけるとステーごと曲がってしまい、チェーンもすぐに外れてしまうのです。

まずはスプロケ問題を解決。専用アダプターで225用スプロケットを流用しよう

こちらが、スタンダードのセロー250ホイール。スプロケットは通常のリング型ではないのがわかりますか? まぁ、正確にはリングなんですが、内側までしっかりはいっていて、とても頑丈なつくりになっています。

12mmのレンチで、スプロケットを外していきましょう。勢い余ってスプロケットの歯で手を痛めないように注意! かなり高トルクなので、角度のついていないストレートタイプで回すのが吉です。

ボルトのまわりにゴムが入っているの、わかります? これがハブダンパー(の代わり)になっています。スプロケットの回転をタイヤに伝えるのに、ワンクッションおいているのです。アクセルを開けた瞬間や、エンブレを効かせた瞬間に、若干マイルドになっているわけですね。これがあるとないとじゃ、フィーリングがまるで違ってきますよ!!

早速! アダプターを装着しましょう。見ての通り、こちらにはゴムが省略されていますよね。アルミ製なので軽量なのもポイント。スロットルフィーリングが、後輪にダイレクトにつながっているのが、わかると思いますよ。多少ぎくしゃく感を感じることもあるかもしれません。これが、トレールをほんの少しだけレーサーに近づけた感です(?)。というのは、冗談ですが、角が取れた曖昧なフィーリングがしゃきっとしますよ。

DRC
スプロケットアダプター
適合 : SEROW225WE '00-04
SEROW250 '05-20
TRICKER '04-18
品番 : D34-90-101
価格 : ¥7,150(¥6,500)

こうすることで、セロー225のスプロケットが取り付けできるというわけです。純正は48T。せっかくなので、今回はちょっとロングなツーリング仕立てということで、45Tをチョイスしてみましょう。DRCのデュラリアスプロケットは、45・48・50Tのラインナップです。耐久性を加味し、スチール製をチョイスしました!

DRC
デュラリアスプロケット
¥6,050〜6,490

こちらのセット、持ってすぐわかるくらい軽いのですが!

実測830g。純正が1040gなので、190gの軽量化になりましたね。サスペンションの先の駆動部なので、この軽量化は案外大きな効果がありますよ〜。

こんな感じで、ナットを組み付ければ組み替え完了です! ナットにはロックタイトをお忘れ無く!

アクスルシャフトには、マキシマのウォータープルーフグリスがグッドです!

レーシングスペックな、セロー専用設計チェーンガイド

このスプロケットセットにあわせて、チェーンガイドも変更しちゃいましょう!


ZETA
ヒールガード
¥5,830


ZETA
デュラブル チェーンガイド SEROW250
¥9,900

特にこのデュラブルチェーンガイドは、セローをアクティブに乗るライダーから絶大な信頼を受けるシロモノ。

取り付けは、ガイドステーを挟み込むように裏側に強靱なアルミバックプレートをかませたもの。ステー自体を強化するというこだわりっぷり。ハードエンデューロの世界でも、かれこれ数年前あたりからこの形でステーを強固なものにする「ステーのガード」は必需品となっています。ガイドがいかに強力でも、ステーが曲がったらチェーンが外れてしまうからですね!

さらに面白いのは、ガイドにジュラコン製のテンショナーがついていることです。取り付けの長穴でずらし、ジュラコンをおしつけながらテンションをかけるという単純な仕組みで、ハードな林道走行などでチェーンを暴れないようにする機構です。おしつけたまま道路を走るとジュラコンがどんどん削れてしまうので注意。あくまで、激しいオフ走行時のサポートアイテムですね!

安心感をもって林道へ遊びに行ける!

PHOTO/Hiromu Inoue

このセットで林道へツーリングへいくと、かなりガレた林道へ入っても安心感が違います。岩をヒットさせてチェーンを外してしまう、ワダチでチェーンを外してしまうことは、わりとセローユーザーの多い悩みなのですが、そんなことは皆無。

PHOTO/Hiromu Inoue

45Tのスプロケットも、林道にいくまでの高速道路がだいぶラクです!

PHOTO/Hiromu Inoue

オールマイティでなんでもできてしまうセロー。だからこそ、自分が伸ばしたい特性をしっかり伸ばして上げると、よりオフロードを楽しむことができますよ!! 安心なスプロケまわりを手に入れて、レッツ林道ツーリング!

  • この記事を書いた人

アニマルハウス

世界でも稀な「オフロードバイクで生きていく」会社アニマルハウス。林道ツーリング、モトクロス、エンデューロ、ラリー、みんな大好物です。

-バイク, パーツ, メンテナンス
-, , ,