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トランポはバイク乗りの夢のアイテム。それをさらに素敵なものにしてくれるミグラトレイル

オフロードバイクでのサーキット走行にハマってしまうと最初は自走でコースに通っていたはずがいつしか「バイクではオフロードだけ走りたいな」と思うようになるもの。そう、その夢のオフロードどっぷりなライフスタイルに必要なものが、トランスポーターです。バイクを車で運ぶことができれば、公道で乗れないレーサーを走らせることだってできるし、林道ツーリングだって高速道路のしんどい旅程を快適な車でワープできてしまいますよね。

家庭の事情やら、駐車場代の問題、あらゆる困難を乗り越えなければいけないわけで、まさにトランポというのは夢のアイテムだと言えると思います。ただし、そんな夢のアイテムもオーナーの扱い次第では……

気がつくと夢もロマンもあったもんじゃない見た目になっちゃいますよね、トランポの車内って。手に入れたばかりの頃はキレイにしようとか、かっこいいトランポに乗ろうとか、彼女を作ってオシャレなキャンプに繰り出そうとか、サーフィンの板を積んだままにしていつでも波に乗ろうとか、いろんなことを考えてRIDEHACK編集部員が購入した日産キャラバンですが、いつのまにか夢の墓場になっていました。車中泊ブーム? いや、ちょっとこれで車中泊は……ロマンなさすぎです。

 

トランポ ✕ バンライフ。この夏あなたのハイエースが、憧れの的になる

それに引き換え、昨年満を持してマーケットインしたダートフリークのミグラトレイルは、思い描いていたカッコイイトランポライフまさにそのものじゃないですか! というより、無駄をそぎ落とした今風のキャンピングカーのよう。バイクの趣味がなくても、ミグラトレイルのベッドキットを組み込んだハイエースやキャラバンに乗ることで、いつもの日常が華やぐような気がしませんか?

この10年ほどキャンピングカーは絶大なブームになっています。エクステリアがカッコイイとかクルマとしてスゴイ、たとえばポ○シェのようなスポーツカーだけでなく、クルマと共に過ごすライフスタイルを重視するクルマ好きが増えています。バンのゲートを開けたら、とてもオシャレな小部屋がそこにある。そんなクルマも、クルマ好きとして「アリ」という世の中になってきたのです。

基本は、サイドボックスキットと、フロアパネルキット、そしてベッドキットの3つで構成されています。どれか好きな部分をオーダーしてもいいし、フルキットもラインナップ。

横に座ればくつろぎの空間に。雰囲気のあるラグを持ち込んだりすると一層オシャレに見えそうですね。

全長176cmのマットは大人であれば足を伸ばしてぐっすり眠れるサイズ感。マットの下にヘルメット、ブーツ、工具など様々なアイテムを収納することでスペースを有効活用できます。まだこの手のベッドキットを使ったことがない人は、その快適さにびっくりしますよ。

マットのクッションは厚み2cm。家庭用のベッドマットでいうと少し硬めで体重をしっかり支えてくれる感じ。特に柔らかすぎると痛くなりがちな腰痛持ちには優しい仕様です。ふわっふわのベッドがお好みの方は、家庭用の簡易マットを持ち込むとちょうどいい案配になるでしょう。

ベッドの展開や片付けは小柄な女子でも軽々。ベッドが運転中に軋んで音を立てるようなこともありません。収納時もとても上質な仕上がりになっているところが好印象です。

バラバラと車内に散らばっていた小物は、ボックス内に収納できます。普段から持っておきたい折りたたみチェアや、コンロなどを入れておけば、いつでもどこでもゆったり過ごせる空間を作ることが出来ますね!

ボックスに据え付けられた収納部は、油脂などで汚れがちなケミカル類を入れておくのにぴったり。

 

バイクの積載を考え抜いた細部

さらにはオフロードバイクのスペシャリストが作っただけあって、バイクの積載時のために考え抜かれた細部が光ります。たとえば、ハイエースのナローボディ車はバイクをまっすぐ積載することがなかなか難しいのをご存じでしょうか?

このミグラトレイルのベッドキットと、UNITのホイールチョックキットを組み合わせると、フルサイズのモトクロッサーがギリギリまっすぐ積めてしまうのです。

ホイールチョックキットのタイヤストッパーを最大限右へ寄せて使うことで、ギリギリまでフロントタイヤを追い込むことができます。

つまり、バイクを積載したままナローボディなのに片側ベッドを展開して就寝することができてしまうのです……!

斜めに積み込むときも、ボックスがスイングアームに接触しない高さになっているので、不用意に傷つけてしまうような恐れもなさそう。

 

これが「イマ」のトランポです

もちろんベッドキット自体は20年以上前からバン用に様々な事業者から販売されてきた歴史があります。ただ、このミグラトレイルはここ10年ほどですっかりファッションやカルチャーなどの業界でホットワードとして定着した「バンライフ」に則ったモノ。

 

https://www.instagram.com/explore/tags/vanlife/

 

ことの始まりは、ラルフローレンのデザイナーなど煌びやかなファッション業界で活躍してきたフォスター・ハンティントンが、フォルクスワーゲンのバナゴンで、場所にとらわれずバンで移動しながら素敵な生活を送る写真集『HOME IS WHERE YOU PARK IT』を発行したことにあります。ミレニアル世代のファッションピープル達はこの写真集に象徴される、世俗にとらわれないライフスタイルに憧れ、たくさんのフォロワーを獲得。#VANLIFEというハッシュタグは、いまや1500万投稿に届くほどに流行しました。

 

フォロワー達は、ハンティントンの手仕事のぬくもりが感じられる木で拵えられた内装にインスピレーションを得て、バンの内装に生の木材を貼り付けて床・壁を作りこみ、アメリカを縦断したり、自由なライフスタイルを築き上げていきました。

ミグラトレイルというプロダクトの根底に流れるのは、こういった自由への精神。ブランドのキャッチコピーには「生きるために、移動をする渡り鳥たち。人間もまた、”生きるため"の"旅"をし、移動する。」とあります。渡り鳥のように、自由になれるフィールドを探し求めてライダー達が日本中を駆け巡る、そんなストーリーを思い描いて企画されたのでしょう。

 

  • この記事を書いた人

アニマルハウス

世界でも稀な「オフロードバイクで生きていく」会社アニマルハウス。林道ツーリング、モトクロス、エンデューロ、ラリー、みんな大好物です。

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