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座ったままシフト・ブレーキ操作しやすい、ツーリングブーツの決定版

モトクロス、エンデューロのビギナー向けフレックスブーツを発売したばかりのDFGブランドから、ツーリング向けのブーツが登場。柔らかくて履きやすく、オフロードスタイルでアドベンチャーバイクやトレールバイクに乗れちゃいます

見た目はオフロードブーツ、中身はツーリングブーツ!

普段はオンロードのツーリングを楽しんでいるけど、たまには林道も走ってみたい。オフロードスタイルの服装に憧れがある、というライダーは多いでしょう。しかし実際にオフロードブーツを履いてツーリングに出かけると、その硬さによってシフトやブレーキの操作がしづらかったり、思っていたより歩きにくさを感じることも少なくありません。一般的なオフロードブーツは、プロテクションを重視しているため、足首が動かしにくい構造で、ツーリングには不向きな部分が多くあります。では一体どんなブーツを買えば良いのでしょうか。そんなツーリングライダーの悩みを元に作られたのが、DFGから新登場した「アドベンチャーWPブーツ」です。

DFG
アドベンチャーWPブーツ
¥33,000(税込)
サイズ、24.0、24.5、25.0、25.5、26.5、27.5、28.0、29.0(cm)
カラー:ブラック
重量:約1100g(26.5㎝/片足重量)
防水仕様(耐水圧:20,000mm / 透湿性:14,100g/m2)
ブーツ甲幅:ワイド設計(4E相当)
ニーシンガード/ニーブレース対応
素材:甲部分:合成皮革、裏地:ポリエステル、ソール:合成樹脂(ラバー)

アドベンチャーWPブーツは、スネの部分までカバーするオフロードブーツのようなデザイン。見た目こそオフロードブーツそのものですが、全体に柔らかい合皮素材を採用しているため、足首が動かしやすくシートに座ったままでもシフトやブレーキの操作がしやすいのが特徴です。

同製品の企画・開発・デザインを担当したダートフリーク二輪事業部 用品グループの三谷さんに話を聞くと、「今回の製品は某社のエンデューロ向けブーツとツーリング向けブーツの中間くらいを狙って作りました。というのも、去年DFGからフレックスブーツオフロードという初心者向けオフロードブーツが発売された時に実際に店頭に立って調査をしてみたのですが、ツーリングライダーとお話しした際に、フレックスブーツでも硬いと言われて正直驚いたんです。フレックスブーツオフロードはオフロードブーツの中ではかなり柔らかいのですが、お話を聞いていくうちに、座ったままで足首を使ってシフト操作をしたいライダーが多いということに気づきました。そこで、とにかく柔らかいブーツを求めている方や、初めてCRF250Rallyなどを買って林道に行きたいと思っているツーリング初心者に向けた製品を作ろうと思いました」と語ります。

実際にどれほど柔らかいのか、極限まで曲げてみても突っ張りや硬さを感じることはなく、写真からその柔らかさが伝わるでしょう。

「オフロードブーツのような見た目ですが、足首部分がだいぶ柔らかいのでジャンプなどをする本格的なオフロードライディングには適しません。ただ、そうしたライディングをしないツーリングライダーには、この柔らかさがメリットになるはずです」(三谷)。

また、ソールにはブロックソールを使用しておりツーリング時の歩きやすさも意識しているとのこと。「ソールも一般的なオフロードブーツに比べてかなり柔らかく作っているので歩きやすくなっています。ブロックソールでグリップもいいので、ツーリング先で歩かなければならないシーンでもストレスがないはずです」(三谷)

オフロードスタイルでバイクに乗りたい! を叶えるデザイン

アドベンチャーWPブーツは本格オフロードブーツのような見た目なので、オフロードバイクやアドベンチャーマシンに似合うルックスになっています。カラーはシンプルなブラック一色。モトクロスウエアと合わせてレーシーなスタイルにするのはもちろん、デニムパンツなどのカジュアルな服装にも似合うデザインです。

ちなみにデザインを考えた三谷さんは大のツーリング好きで、毎年ゴールデンウィークには初日から最終日にかけて1000km以上バイクで走るそうです。普段からツーリングを楽しんでいるからこそ、同製品にはツーリング時の服装やオフロードスタイルへの憧れ、こだわりが詰まっています。

「オフロードブーツにオートバイ用デニムをインするスタイルはツーリングライダーの間でも人気でオススメのオフスタイルです。一般的なオフロードブーツと違い、すね部分のバックルはふくらはぎを締め上げるようにはできておらず、だいぶすねに余裕をもたせた仕様になっています。ブーツインしやすいですし、ニーシンガードなども追加しやすいですね。歩きやすさにも繋がっています。バイクに合わせてオフロードブーツは履きたいけれど、用途はツーリングが主というライダーにぴったりのブーツだと言えます。」

広報写真のスタイリングとモデルは三谷さんが担当

ちなみに、広報写真のスタイリングも三谷さんが考案。モデルもこなし、そのこだわりっぷりが感じられます。

高い防水性とプロテクション性能も備える

「フレックスブーツと比べるとソールの製法が違います。フレックスブーツは縫い付けの製法なのに対し、アドベンチャーWPブーツは一体型で防水生地を仕込むことができました。実際にこのブーツを履いて雨の日に1日ツーリングに行ったのですが、浸水などはありませんでした」(三谷)

生地には防水・透湿素材を使用しているので20,000mmという高い防水性と、14,100g/m2という透湿性を実現しています。ツーリング先で雨が降ってきたり、大きな水たまりなどに出会っても心配する必要はありません。長靴のようにブーツの履き口まで防水というわけにはいきませんが、スネの中央部くらいまでは防水が効いています。

また、足首内側のくるぶし部分には、衝突時に硬化して衝撃を吸収・分散する「ESA」素材のプロテクターを内蔵し、転倒時や車体に足を挟まれた際のプロテクション性能を確保しています。ESAは通常の状態では柔らかく、衝撃を受けると硬化するため、歩行や操作に影響がありません。ボディプロテクターなどにも使用される、今注目の素材なんです。

重量が片足1.1kgと超軽量なのもポイント。一般的なオフロードブーツは1.5kg程度あるので疲れてくるとバイクに跨がる際に足を上げるのが億劫になったりしますが、このアドベンチャーWPブーツなら問題ナシ。長距離ツーリングでも疲れにくく、ツーリング先で散策する際にも快適に歩くことができます。

日本人の足型に合わせた作り

実際に履いてみると、一般的なオフロードブーツに比べて圧倒的に快適な履き心地を実感します。本革並みの柔軟性があることと、肉厚なクッション内装のおかげでロングツーリングも快適にこなせます。

足首の柔らかさも圧倒的で、シフト操作のしやすさはオンロードブーツに近いものがあります。柔軟な素材を採用しているのに加えて、生地の裁断形状をU字デザインとするなど、細かい配慮が光ります。内側の車体に当たる部分には、耐熱性・耐久性に優れたスウェード素材を採用しているので、ニーグリップしやすく、エキゾーストパイプの熱なども心配する必要がありません。

ダートフリークが開発しているので、足型はもちろん日本人専用のものを採用。幅広・甲高な足の形状だと輸入物のブーツは合わないこともありますが、このブーツなら安心して履くことができます。

なお、開口部はニーシンガードやニーブレースなどの装着に対応したサイズになっているので、林道に行く際も安心してライディングを楽しめます。ふくらはぎが太い方でもしっかりフィットするようにふくらはぎ裏部分の形状にもこだわっているとのこと。

オフロードブーツのようなルックスながら、ツーリングブーツに求められる軽さや柔らかさ、快適さを実現したアドベンチャーWPブーツ。防水性や歩きやすさも実現しているので、アドベンチャーツーリングに出かけるなら、ほかに並ぶもののない存在だといえます。ぜひ、このブーツで冒険に出かけてみてください。

 

  • この記事を書いた人

アニマルハウス

世界でも稀な「オフロードバイクで生きていく」会社アニマルハウス。林道ツーリング、モトクロス、エンデューロ、ラリー、みんな大好物です。

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