ツーリング バイク ライディングギア

暖かいのに、動きやすい。冬のオフロードバイク用装備は、進化していました!!

冬、オフロードバイクって乗ってます? 寒くてなかなか、乗ろうって気になりませんよね。でも、むかしと違って繊維業界はめちゃくちゃ進化を遂げていて、軽くて暖かいダウンや、発熱する素材や、様々な快適な服がうまれています。で、それらは当然我らがバイク用品にも応用されていて、電熱ウエアなんかもすっごく人気がありますね!! さてさて。では、オフロードバイクに限ってハナシを進めるとどうでしょう。ロードバイクよりも動きやすさが求められるオフだからこそ、この暖かい装備というテーマは難しそうですが…?

PHOTO/Hiromu Inoue

新作のウィンターライドオフロードパンツは、本当に寒くないのか

最も注目して欲しいのは、パンツです。このたびモデルチェンジされた、DFGのウィンターライドオフロードパンツ。モトクロスパンツの形状、機能を保持しながらも内側には起毛素材。外側には、防風ソフトシェルを使用していることで、冷気をシャットアウトしてくれるのです。防寒用のウエアというのは、キリがありません。ダウンを仕込んだ、重厚な冬用オーバーパンツは、もちろん快適でしょう。でも、それって動きづらくないですか? 林道、楽しめます? このウィンターライドオフロードパンツは、モトクロスパンツに準ずる動きやすさなんですよ。なんなら、極寒時はこのパンツでモトクロスしちゃいましょう。そのくらい、「動け」ます。

DFG
ウィンターライドオフロードパンツ
カラー:ブラック
サイズ:30・32・34・36・38
¥17,600(税込み)

股部分のギャザーが、その運動性の証。ただし、実はここは防風性能ありません。

暑くなったら、ベンチレーション機能あり。ファスナーは止水なので、しめておけば冷気をシャットアウトしてくれますね。

ポケットがついているのは、ツーリングを意識しているからでしょうか。

問題は、この「動ける性能を確保するため、ソフトシェルで仕上げられた、いわばちょうどいい防寒性能」が、冬のツーリングでどこまで効果があるのか! という点です。

さらに「動ける」ハンドウォーマー

もひとつ注目いただきたいのが、こちら。ZETAのCWハンドウォーマーです。こいつの何がすごいかというと、厳寒期のモトクロストレーニングにも使えるレベルで開発されているところなんですね。ウィンターライドオフロードパンツと、コンセプトは似ているかもしれません。これまでのモデルに、今年からLサイズが加わったことで、アドベンチャーバイクやデカめのハンドガードの上からでも装着できるようになりました。

ZETA
CWハンドウォーマー
サイズ: M
品番: ZE72-9011 (ブラック)
ZE72-9021 (カーボン)
価格: ¥7,920(¥7,200)
サイズ: L
品番: ZE72-9012 (ブラック)
ZE72-9022 (カーボン)
価格: ¥8,360(¥7,600)

 

今回は、最大の効果を狙ってZETAのなかでも巨大なスクードプロテクターと、LサイズのCWハンドウォーマーの併用を試みてみました!!

サイド部分をまずハンドウォーマーの内側ベルクロで留めます。フロント部分にもベルクロがありますが、スクードプロテクターが巨大なため、使用不可です。

ミラー部分をくるむようにベルクロを巻き…

全体をベルクロで巻き…

メインのフラップを留めて、完了。慣れれば、3分で装着できます。で、しっかり固定されます。さすがZETAどうし。ぴったりでーす。

 

気温0度の林道ツーリングに出かけよう

というわけで取材にいってきました! とっても寒い日を選んで、気温は0度。

降雪はないものの、まさに冬まっさかり。

まずは、高速道路。東京から常磐道へ乗って1時間ほど、身体が冷え切るには十分な時間。30分ほど走ると、すこしずつ冷気をパンツ内側に感じるようになりました。全体を構成しているソフトシェルからは、まったく冷気を通している様子はないのですが、股の部分からすこしずつ冷気がはいってきているようなフィーリング。ですが、1時間走っても身体が冷え切るような感じではありませんでした。

おそらく、3時間の高速ツーリングとなると、その冷気がしっかり身体を蝕んでしまったことでしょう。でも、そういう場合はレインパンツを1枚外に着込むくらいで対処できそうです。

ハンドウォーマーも、まったく風を通さないものではありません。1時間、グリップヒーターなしで乗ると、寒さを感じないわけではなく、ある程度寒さを感じるものです。ただ、耐えがたき寒さとはまるで縁が無いと言えます。うん、ちょっと寒いね、くらいです。こちらは、取り付け時にもう少し工夫をすればすきま風も防ぐことができるはず。

林道の気温は、さらに冷え込んでいたらしく、凍結路面もあるほどの寒さ。ですが、速度域も低く、身体も動き気味なので高速道路よりも寒さを感じません。そして何よりも言いたいのは…

身体がとにかく動かしやすいことなのです。モトクロスパンツを少しぶ厚くした程度のフィーリングで、動くことがまるでおっくうに感じない。だから、身体が動くことで身体も温まるし、ライディングの楽しさをまったくスポイルしないのです。がっつりもっとしっかりしたオーバーパンツを履いてくれば、全然寒さを感じないかもしれません。でも、楽しさは半減してしまう。イン側の足を上げたいとき、スタンディングで走りたいとき、動きづらいことでそのモチベーションが落ちてしまう。ハンドウォーマーに至っては、ライディング時にはその存在を忘れるほどでした。まるで、まるで気にならない!! 筆者は、正月に宗谷岬へ向かったことがありますが、その時にしっかりしたハンドウォーマーをつけていったのです。しっかりしたハンドウォーマーは、とても操作性をスポイルする。スタンディングしようと思えば、手首の角度がつかず、いつものライディングとは程遠いものになってしまう。

これは掛け値なしに、昔出会いたかった商品でした。たくさん、冬の林道を走りにいっていた頃、この二つのプロダクトがでていたら、もうまようことはなかったでしょう。ウィンターライドオフロードパンツ一択です。冬の林道は、本当に装備が悩ましいんですよね。モトクロスパンツを履いていきたいけど、絶対に寒いことがわかってる。だから、やっぱりオーバーパンツをよく履いてました。で、汗だくになって帰りに寒かったり、思う存分にライディングできなかったりしたのをよく覚えてます。

ウィンターライド、楽しい〜!!!!!!

ネオフィットシャツ、ネオフィットパンツもめっちゃ優秀…!

アウトドアのウエア業界でレイヤード(重ね着)テクニックが言われるようになって久しいのですが、オフロードバイクもやはり同じ。今回のツーリングには、やはり暖かいインナーを仕込んでいきました。

ボディラインがお見苦しくて恐縮ですが…

DFG
ネオフィットシャツ サーマル
DG1202-001
カラー:ブラック
サイズ:S ・ M ・ L ・ XL
¥7,700(税込み)

ネオフィットパンツ サーマル
DG1201-111
カラー:ブラック
サイズ:S ・ M ・ L ・ XL
¥7,810(税込み)

こちらのインナーも、厳寒期のモトクロスなどに対応するもの。愛用するトップライダーも多いですね!

熱効率の良い特殊な中空繊維構造により、温まった熱を逃さず保温してくれるサーモライト。で、内側は起毛してあることで触れたとたんに暖かさを感じるもの。

ヒジにはパッドが仕込んであるし

股にも仕込んであります。実は、ツーリングの3日前に、この上下セット+ジャージ+ハーフパンツの組み合わせでE-MTBで散々遊んだんですが、まったく寒さを感じること無く、とっても優秀だったことを付け加えておきたい!

厳寒期でも身体が動くから、モトクロスやエンデューロにももってこい

後日、ウィンターライドオフロードパンツをはいて雪の残るモトクロスコースを訪れてみました。これが…実によくできているのです。だいたい、運動性能はFASTHOUSEのパンツ程度に確保されていて、スポーツ用として申し分ない。さらには、PODのニーブレイスもさくっと入ってしまっていて、まさに「モトクロスパンツ」として着こなせます。

本当に寒い日だったのですが、身体が乗り始めから動くし、寒さをまったく感じることがなかったですね。ツーリング用途で耐えうるハイクラスのものなので、当然と言えば当然です。エアベンチレーションは、押しが入るような乗り方をすれば使うかもしれません。通常にモトクロスをするぶんには問題なし。こちらも、上下ネオフィットのインナーを中に仕込んでいるのですが、小春日和のようにパドックではジャケット不要でした。生地が厚いぶん、普通のモトクロスパンツよりも長持ちするかもしれません。

筆者のライディングがださすぎるのでなんとも言えないところですが(笑)、こうやってFASTHOUSEの単色ジャージとあわせるとコーディネイトもしやすいです。

 

  • この記事を書いた人

アニマルハウス

世界でも稀な「オフロードバイクで生きていく」会社アニマルハウス。林道ツーリング、モトクロス、エンデューロ、ラリー、みんな大好物です。

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